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東日本大震災発生(14時46分18秒)の60秒後の爆発が大津波を起こした。

東日本大震災直発生時(14時46分18秒)の地震を
「第一のすべり」。


東日本大震災直発生から60秒後の地震(14時47分18秒)を
「第二のすべり」
とする。

前回のブログで60秒後に発生した「第二のすべり」は「第一のすべり」の影響で起こったのではない。

「第二のすべり」は「第一のすべり」と関係なく発生したと書きました。

http://oujyujyu.blog114.fc2.com/blog-entry-2364.html


それでは「第二のすべり」の特徴はどのようなものであったか?

「第二のすべり」の特徴を知ることが大津波発生の謎を解く鍵となる。


井出哲東大准教授が「第二のすべり」の特徴を下記のように報告している。

東日本大震災発生(14時46分18秒)の約60秒後のすべりの特徴。

① 海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべり。

② 上方(東向き)から下方(西向き)へと破壊すべりの進行方向転換が起きた。
 (プレート境界を深部から、陸地に向かって進展し、約90秒で海岸線近くに達する。)

③「第二のすべり」に伴う海底面の変動が巨大津波を引き起こした主要因である。

④「第二のすべり」の発生した深さは7キロ。
(震源の深さは、平均海水面(標高0m)からの深さをいいます。)



つまり

「第二のすべり」の特徴は

岩盤を一度に破壊するすべり。
→「第二のすべり」は「第一のすべり」とは全く関係なく発生し、突然に岩盤が一度に破壊した。

「第二のすべり」は破壊の進行方向を逆転させた。

原因もなく、岩盤が一度に破壊し、地震の方向を逆転させる自然現象はありえない。

岩盤を一度に破壊させ、地震の方向を逆転させるという現象
→爆発(核爆発)があったとしか考えられない。




また

「第二のすべり」の発生した深さは7キロ。

震源の深さは、平均海水面(標高0m)からの深さをいいます。

震源の深さが7kmと発表されているので、水深7000mの海底で地震が発生したとすると、海底からの深さは0kmということ。

つまり

「第二のすべり」は海底0mで発生したことになる。
→海底0mだとすれば、核爆発を起こすのに、海底掘削を行う必要はない。



海溝付近の断面図から、深さ7キロに爆発物を仕掛けるのに掘削する労力は、ほとんど必要ない。

http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20110428/
021702.jpg

14時46分18秒に「第一のすべり」が発生した。
発生後に破壊は西から東へと進んでいった。
50秒前後から「第二のすべり」が発生。
「第二のすべり」が発生直後から、破壊が東から西へ逆転し始める。


http://www.iwate-np.co.jp/311shinsai/y2012/m01/sh1201221.html
021703.jpg


地震の時間経過は「第二のすべり」は「第一のすべり」の影響を受けていないことを示している。
1 311震源地ー14時46分18秒
2 津波発生ポイントー14時47分18秒
3 311地震セントロイドー14時47分31秒

破壊の速度は秒速0.53km
→311震源地からセントロイド震源場所まで38kmを73秒かかった。
そのとき
70km以上離れた津波発生ポイントでは、既に破壊が始まっていた。

021402.jpg

地震による破壊は西から東に向かって拡大していった。
ところが
「第二のすべり」の直後から破壊の方向が逆転した。

011005.jpg

http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/topics/TohokuTaiheiyo_20110311/inversion/
211702.jpg


http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2011/12.html
2011/5/20
東北沖地震の二面性

— 浅部のすべり過ぎと深部の高周波震動 —
発表者
井出 哲 (東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 准教授)
発表概要

東北地方太平洋沖地震の破壊プロセスを地震波の分析により解明した。 地震はプレート境界浅部では、海溝まで達する大きなすべりを引き起こし、さらにすべり過ぎることにより巨大な津波を発生させた。 一方で人が感じるような高周波の地震波(ガタガタ震動)はむしろプレート境界深部から放射された。 この奇妙な二面性は、地震発生プロセスの理解にとって重要である。

発表内容


図1:3つの観測点における本震と前震の観測波形の比較。右は左の図の時刻0周辺の拡大図。本震のほうがむしろゆるやかな立ち上がりである。
拡大画像

図2:破壊プロセスの分析結果。左は最終的なすべり量、右は6つの時刻でのすべり速度の分布を表す。左図の下に全体的な時間変化を示す。左図白い線が海溝の位置。
拡大画像

図3:4つの段階の概念図
拡大画像

図4:高周波波動とすべりの分布。右図のすべり分布中に各色で示した時刻(単位は秒で地震発生時がゼロ)に放出されたS波が各観測点に到達する時刻を左図に線で示す。
拡大画像
3月11日の東北地方太平洋沖地震(以下東北沖地震と略す)は、日本史上最大のマグニチュード9という規模で東日本一帯を襲い、広範囲での揺れと巨大な津波によって日本社会に大混乱を巻き起こしている。地震発生時に、海底下の岩盤で破壊すべりはどのように進行したのか?これを解明することは、今回の地震による災害から未来への教訓を得るために、まず解決しなければならない問題である。当研究室は米国スタンフォード大学と共同で世界各地の地震波データを解析し、東北沖地震の全体的な破壊プロセスを解明した。その結果からは、マグニチュード9という近代地震学史上も希な巨大地震であるがゆえの、研究者も驚くような一種異様な二面的振る舞いが浮かび上がってきた。

今回主に用いたのは全世界のデジタル地震観測網で観測された地震波記録である。図1はその記録の例であり、3月11日の本震とその2日前に発生したマグニチュード7.3の前震の波形を比較している。この比較から最初の奇妙な点として、前震の地震波より本震の地震波の方がゆるやかに始まっていることに気づく(図1)。本震は約3秒の間、ためらいがちに破壊し始めたのである。

さらに分析を進めた結果、破壊すべりは次のように進行したことがわかった(図2がデータ、図3が概念図)。最初の3秒の初期破壊(①)の後、次の40秒間はプレート境界深部、陸地方向へ向かって破壊すべりが進展する(②)。このときに宮城県を中心に最初の大きな地震波が到達する。一方プレート境界浅部ではこの時点まではあまり破壊すべりが進行していないが、約60秒に一番浅い部分、つまり海溝の岩盤を一度に破壊するような大きなすべりが起きる(③)。このすべりに伴う海底面の変動が巨大津波を引き起こした主要因である。その直後、破壊すべり(注1)はプレート境界を深部へ、陸地に向かって再び進展し、約90秒で海岸線近くに達する(④)。つまり上方(東向き)から下方(西向き)へと破壊すべりの進行方向転換が起きるのである(注:すべる領域が変化するのであり、陸側が海側に乗り上げるという運動は変化しない)。これもあまりこれまでに報告例の少ない奇妙な振る舞いである。最大すべり量は30メートル(数値には倍半分程度の不確定性あり)である。大きなすべりの領域を取り囲むように余震が起きていて、これは東北沖地震に限らず巨大地震一般でよく知られた観察事実である。但し大きなすべりの領域は地震発生直後の報道で伝えられたほど大きなものではなく、むしろ海溝近傍に集中したコンパクト(それでも差し渡し300キロメートル超)なものである。

地震に伴う災害は主に津波によって引き起こされた。その津波を引き起こしたのが③の海溝付近の大きなすべりである。このすべりは地震以前に蓄えられていた力を100%解放するだけでなく、さらに「すべり過ぎ」るほどすべったために、大きな津波を引き起こした。これがダイナミックオーバーシュート(動的過剰すべり)と呼ばれる現象である。東北沖地震のダイナミックオーバーシュートはもうひとつの奇妙な現象となって現れている。沈み込み帯の地震ではプレート境界をはさんで陸側が海側に乗り上げる(逆断層地震)。その反対、陸側が海側に対してずり落ちるような地震(正断層地震)はまず起きない。ところが地震直後マグニチュード6程度の正断層地震が2つ発生した(図2)。すべり過ぎた分のおつりとしてずるずるっと戻ったようである。このような報告例は未だかつてない。今回ダイナミックオーバーシュートがいかに大きかったかが示唆される。

4つの段階のうち①と③は主にプレート境界浅部、②と④は深部で起きた。日本列島で観測された地震波のうち特に、体に感じるようなガタガタという高周波の地震波はこのうち②と④の深部の破壊すべりからしか放射されていない。これは各地への地震波到達タイミングから明らかである(図4)。そして海溝近傍での最大のすべりからはこのような地震波はあまり放出されなかった。これが東北沖地震の性質を決定づける二面性である。

東北沖地震は、浅部での静かだが大きなすべりと深部でのガタガタすべりの共存する現象であった。このことは今後の、沈み込むプレート境界での地震の発生パターンを予測する際の鍵をにぎる。基本的には、このすべりの性質の違いは境界面の摩擦特性と応力場の特徴を反映したものであろう。但し両者が互いに影響するかしないかで起きる地震の振る舞いは大きく異なる。東北沖地震は、深部のガタガタすべりが浅部の静かなすべりを誘発したかもしれない。両方が存在したために全部まとめてみると普通の地震に見える点も奇妙である。(一方浅部の静かなすべりだけが起きた地震として知られているのが1896年明治三陸地震(マグニチュード8程度)、深部のガタガタすべりだけが起きる地震で有名なのは釜石沖で何度も起きている繰り返し地震、東北沖とは逆に浅部が深部を誘発したのが1994年三陸はるか沖地震、とその起こり方は多様である。)プレート境界の性質に対するこのようなイメージはこれまでにも漠然と考えていた研究者はいるだろうが、まだ十分理解されていない。今後重要な研究対象となるだろう。
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東日本大震災発生(14時46分18秒)の60秒後の爆発が大津波を起こした。

東日本大震災直発生時(14時46分18秒)の地震を「第一のすべり」。東日本大震災直発生から60秒後の地震(14時47分18秒)を「第二のすべり」とする。前回のブログで60秒後に発生した「第

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