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TPP加盟しても、国民は4年間全貌を知ることができない。

野田政権、近くTPPへの参加表明か
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120925-00000001-wsj-bus_all
与党民主党の複数の議員は今回の代表選で再選された野田佳彦首相が内閣改造後、米国主導のTPP交渉参加の決意を発表するとみている。


TPP推進の朝日新聞社説では、
「TPPの正確な情報を集めるためにも交渉に加わり、ルール作りに日本の主張を反映させる。そう粘り強く説得していくことが政治のつとめだ。」

TPPへの積極的な姿勢を示すことは経済的にも、外交的にも局面を打開する糸口になりうる。


TPP加盟しても、国民は4年間全貌を知ることができない。

TPP推進の日本維新の会の橋下代表
TPPは、まだルールが決まっていない。
だから、TPP交渉に参加し、納得したルールを作るように努める。
国民が納得するものでなかったら、TPPに加盟しなければいい。


上述のように
TPPルールに日本の主張を反映させるには。
まず
TPP条文案を国民に公開し、十分な議論を行い、主張すべき点を整理する必要がある。
しかし
TPP条文案は国民に公開してはいけない。
さらにおかしなことは
TPP発効後でも、4年間秘匿しなければならない。

TPP条文案は、TPPを管轄する米連邦議会委員である上院議員ですら閲覧できない。
(TPPを管轄するワイデン上院議員はTPP条文案を閲覧するためには、法案を提出しなければならなかった。)


国民生活を大きく変えるTPP
そのTPPの正確な情報を国民が知ることはできるのは、TPP締結後4年後。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-12-22/2011122201_02_1.html
交渉文書や各国の提案、関連資料を入手できるのは、政府当局者のほかは、政府の国内協議に参加する者、文書の情報を検討する必要のある者または情報を知らされる必要のある者に限られます。
また、文書を入手しても、許可された者以外に見せることはできません。
さらに、これらの文書は、TPP発効後4年間秘匿されます。
TPPが成立しなかった場合は、交渉の最後の会合から4年間秘匿されます。

 



漏えいした資料からわかったこと。
TPP交渉に関わっているオーストラリア以外のすべての国は、訴訟により外国投資家に国家資産の無制限な支払いを命じる権利を持った外国の裁判機関の制度に従うことで合意していることも明らかになった。
(オーストラリアのみが、論争のある外国投資家の裁判機関には従わないだろうと述べた。ほかに私的な投資家対国家の実施体制に従うことには反対している国はない。)

TPP加盟国は外国投資家に数々の並外れた新しい特権を提供するよう自らを拘束することに合意している。
一方、投資家に求める健康、労働そして環境に対する義務には合意をしていないのである。

漏えい資料中の「投資」の定義によれば、外国の裁判機関において数多くの非差別的国内政策が攻撃されることになる。
この国内政策には、健康、土地活用政策、政府調達の判断、規制の許可、知的財産権、デリバティブのような金融商品の規制、公益事業の運営契約などが含まれる。
(12.2条)新たな権利と保護は、TPPが法的効力を発揮する前から存在する投資にまで及ぶことになる。


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TPP推進の橋下代表は
TPP協議で日本の主張が反映されると信じている。
TPP協議で交渉離脱が簡単にできると思っている。
日本が米国と対等に交渉できると信じている。

橋下代表は、松野議員からTPPが米国主導で、民主党は交渉力がないということを聞かされていた。
→松野議員は「民主党内では、TPPは日本がどんなに不利なものであっても、米国の決めたことには従うしかないという空気に支配されていた。」と

しかし、
一方では、それでも日本が米国と対等に交渉できると主張している。



http://megalodon.jp/2012-0918-1051-45/www.asahi.com/paper/editorial20120918.html

経済連携戦略―TPPが欠かせない


 東南アジア諸国連合(ASEAN)に日本など6カ国を加えたASEANプラス6が、貿易や投資の自由化を進める「東アジアの包括的経済連携協定」(RCEP)交渉に入る。

 野田首相はこれに加え、米国が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)と、日中韓の自由貿易協定(FTA)の三つの交渉に並行して取り組むと強調している。

 だが、TPP交渉への参加表明は見送ったままだ。

 アジア太平洋地域の活力を取り込んで国内経済を立て直すには、経済連携のネットワークを広げることが欠かせない。

 経済連携交渉では、ある交渉での進展が別の交渉への刺激剤となる相乗効果が生じる。この点で、対象分野が広く、自由化のレベルが高いTPPがカギを握ることを忘れてはならない。

 この1年を振り返ろう。

 首相が「TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と宣言したのは、昨年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議だった。

 それを受けて、日中韓3カ国でFTA交渉に向けた協議が始まった。対日貿易赤字を抱える韓国は消極的だっただけに、中国が積極姿勢に転じたことが大きかった。

 RCEPをめぐっては、ASEANに日中韓の「プラス3」を主張する中国に対し、中国の影響力を抑えたい日本は「プラス6」を唱えていたが、中国が譲歩した。

 いずれも、日本のTPPへの関心が中国に危機感を抱かせた結果とされる。

 むろんRCEPも日中韓FTAも、各国の利害がからみあって一筋縄ではいかない。日本と中国、韓国との関係が悪化している現状ではなおさらだ。

 しかし、だからこそ、TPPへの積極的な姿勢を示すことは経済的にも、外交的にも局面を打開する糸口になりうる。

 TPPには「実態がわからない」「農業や医療制度が崩壊する」など反対論が根強い。

 正確な情報を集めるためにも交渉に加わり、ルール作りに日本の主張を反映させる。そう粘り強く説得していくことが政治のつとめだ。



http://www.nosai-yamanashi.or.jp/modules/minidiary/detail.php?bid=152

TPP投資条項に関するリーク文書を米国パブリックシチズンが分析!


「反対派はありもしないことを口走って、危機感を煽っているいるだけだ」こんな推進派からの言葉が消える日が近くなってきた。秘密裏に行われてきたTPP交渉の「投資」分野がリークされ、世界的な話題となっている。数十ページにも及ぶリーク文書の分析を、日本の反TPP運動がAPECホノルル以来コンタクトをとっている米国「パブリックシチズン」から入手し、「STOP TPP!! 市民アクション」と「TPPに反対する人々の運動」の翻訳グループが共同で日本語訳した。(翻訳:田所 剛、田中久雄 監修:廣内かおり)

☆ ★ ☆


ローリー・ワーラックとトッド・タッカー(パブリックシチズン世界貿易監視部門)
2012年6月13日
TPP投資条項に関する漏えい資料の分析
FR: Lori Wallach and Todd Tucker, Public Citizen’s Global Trade Watch
DT: Wednesday, June 13, 2012
RE: Public Interest Analysis of Leaked Trans-Pacific Partnership (TPP) Investment Text

2年以上にわたり極秘裏に行われてきたTPP(環太平洋経済連携協定)交渉だが、2012年6月12日、その投資の章が漏えいしウェブサイトhttp://tinyurl.com/TPPinvestmentに投稿された。 パブリックシチズンはこの資料が信頼に足るものであることを確認した。


漏えいした資料は、報道機関や一般市民、議員の監視がないまま進められている「通商」交渉がいかに危険であるか、警告を発している。
この資料によると、交渉担当者は外国投資家に拡大した新しい権利や特権を認める数多くの過激な条件や、裁判外の「投資家対国家間」仲裁裁判所を通じて民間企業の法律執行に合意したことが明らかになった。


TPPは「通商」条約と位置付けられているが、自国で営業する外国企業に対して署名国の規制を制限し、国内企業以上に外国企業に権利を認めるものであることが、漏えい資料により理解できる。また漏えい資料は、外国の企業が国内の裁判所や法律を迂回し、外国の裁判機関(訳注:「外国の裁判機関」には国際的な仲裁裁判所を含むと考えられる)にTPP加盟国を直接訴えることができるツートラック・システムとなっていることを明らかにした。

また、TPP交渉に関わっているオーストラリア以外のすべての国は、訴訟により外国投資家に国家資産の無制限な支払いを命じる権利を持った外国の裁判機関の制度に従うことで合意していることも明らかになった。漏えい資料のセクションBで明らかになったように、これらの裁判機関は透明性や一貫性、TPP参加各国の国内法制度に共通する法的手続きの基準を満たしていない。また、公正さや独立性がなく、主権国家と民間投資家間の紛争を解決するうえでバランスのとれた機関でもないだろう。たとえば、裁判官の倫理に反するような方法で、これらの裁判機関の人材は、投資家を擁護し政府を訴える企業弁護士と「裁判官」とを行き来する民間分野の弁護士が担っているのだ。

米国の交渉担当者のみが、この裁判外執行システムを拡大する道を模索している。これは外国の裁判機関を使い、政府調達、公益事業の契約履行、あるいは連邦政府所有の土地の天然資源の利権まで、外国投資家が結んでいる契約を執行させるためでもある。
(漏えい資料のうち、未合意の箇所は角かっこがついている。パブリックシチズンは各参加国が支持する様々な提案のリストを確認している)。

これまで、600人の米国企業を代表する公式なの(法人)アドバイザーがTPPの条文を閲覧し、米国の交渉担当者にアドバイスを与える特別な役割を与えられてきた。しかし、報道機関や一般市民、そして議員は、今回漏えいした資料により、提案されている合意文書のなかでも最も議論の多かった章に初めて触れることができたのである。去る5月、貿易に関する上院金融小委員会委員長であり、TPPを管轄する連邦議会委員であるワイデン上院議員は、議員自身および彼のスタッフが交渉で提出されたTPP条文案の閲覧をも拒否されたことを受け、議員が条文を閲覧できるよう求める法案を提出した。

おそらく、TPPは米国にとって最後の通商交渉となるだろう。というのは、これが締結されれば、TPPが新たな未来を拓くことになるからだ。つまり、後から加盟する他のどの国にも門戸が開かれるのである。TPPは加盟国の国民の公益に資する政策を軽視することなく、また外国企業に特権を与えずに、拡大する貿易による利益をもたらす新たな貿易協定のモデルに発展するチャンスなのだ。オバマ大統領は選挙運動中、公共の利益を守るように投資ルールを修正すると主張した。しかし残念ながら、パブリックシチズンがこの文書を分析したところ、現在のアメリカの立場には、オバマ候補がこの制度の脅威を”救済”すると約束した修正は反映されていない。

実際、今回漏えいした資料は、北米自由貿易協定(NAFTA)とそこから派生したNAFTA型の協定に見られる投資家の過度な特権をさらに助長するものであることを示している。これらの投資家の特権は、国民の健康、環境、民主的な政策策定をおびやかし、国内企業以上に海外企業を優遇するものとして、非難をあびている。NAFTA型の協定における投資家対国家間の紛争処理条項に基づき、有害廃棄物の投棄許可、材木伐採の規則、有害物質の禁止などをめぐって、政府から投資家に支払われた金額は3億5000万ドル以上に達するのだ。現在、国内の環境、健康、運輸政策について投資家国家間の通商協定に訴えている係争中の事案も130億ドル超に及んでいる。そして、このような訴訟の脅威により、大切な国民の利益を守る主導権を繰り返し損なわれ、避けられた可能性のある損害に、国民をさらす結果となっている。
しかし漏えいした資料からすると、TPP加盟国は外国投資家に数々の並外れた新しい特権を提供するよう自らを拘束することに合意している。一方、投資家に求める健康、労働そして環境に対する義務には合意をしていないのである。


このような国際的なルールが目指すのは、政府が投資家の工場や土地を没収したにも関わらず、国内の裁判制度が投資家に賠償しない場合、外国投資家が賠償を獲得する手段を提供することである。時間の経過とともに、ルールとその解釈は劇的に拡大されている。これは、漏えいした資料が露呈したとおり、TPPでより悪化する問題である。

最後の手段としての選択肢というよりもむしろ、投資家対国家間紛争処理体制の企業の利用は急激に増加しつつある。たしかにそのような執行の仕組みを持つ投資条約は1950年代から存在している。しかし、漏えい資料によると、1999年までに世界銀行の投資分野を扱う機関とされる国際投資紛争調停センター(ICSID)に持ち込まれた訴訟件数はたったの69件だった。現在、ICSIDが扱う訴訟件数は累計で385件に増加し、この13年間で460%増加した。また、ICSIDはこのような訴訟を扱う唯一の機関である。米国の自由貿易協定(FTA)と二国間投資協定(BIT)のみでも、7億1900万ドルを超える賠償金が支払われている。うち70%が天然資源と環境政策に関するもので、従来の収用関連の訴訟ではない。タバコ関連企業は、フィリップモリス社がオーストラリア政府を相手に起こした訴訟のように、この制度を利用してタバコ規制の政策と争っている。漏えい資料が実質的に変更されなければ、TPPは国民の利益に関わる投資家対国家間の訴訟リスクを大幅に増大させ、政府は新たな多額の財政負担に直面することになるだろう。

米国とオーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナムという環太平洋8か国の貿易担当官は現在、TPP交渉を今年中に締結させるため、非公開の集中協議をおこなっている。今回の分析は、TPPの投資の章に関する危険な草案の主要な問題点と、過去の米国の通商協定から何が変わり、何が変わっていないのかを調査するものである。


TPP文書で繰り返される、従来の米国通商協定における最悪の投資モデル

漏えいしたTPPの投資の章には、悪影響のあるNAFTAの投資の章モデルを踏襲した(同等、またはほぼ同じ)条項が数多くみられる。こうした条項は、非常に極端な内容なので慣れていない人は、そこに書かれた記述の詳細や本来の意味を見逃してしまうかもしれない。そこで私たちは、読者が自ら条項を読み、検討できるように資料を解説することにした。再三、外国投資家に与えられている権利のいくつかは以下のとおり:

●金融の安定化を促進する資本の規制およびその他のマクロ健全化の金融規制に対する異議申し立ての権利。(12.11条)過去の米国FTAと同様、漏えいしたTPP資料は政府に対し「対象となる投資に関連するすべての取り引きが、自由且つその地域の内外を問わず遅滞なく許可されること」を要求している。この条文は、IMFが国際的な金融危機を受けて「資本規制の使用に反対」という立場を撤回したにも関わらず、各国による資本規制や金融取引税の使用を禁じるものである。米国の下院議員であり、下院金融サービスおよび歳入委員会の有力メンバーであるバーニー・フランク議員(民主党、マサチューセッツ州)とサンダ―・レビン議員(民主党、ミシガン州)は、2012年5月オバマ政権に宛てた書簡のなかで、参加各国がこのような金融安定化の手段を確実に活用できるようにすることを要求し、この問題が解決されなければTPPを支持できないと訴えた。2012年2月には、コロンビア大学のジャグディッシュ・バグワッティ氏、元IMF高官でジョンホプキンス大学のオリビエ・ジーン氏、ピーターソン国際経済研究所のアーヴァインド・スブラマニアン氏らをはじめとする100名以上の著名な経済学者が署名。このような条文をTPPから削除するよう要求した。この動きは2011年2月にオバマ政権に送られた書簡に続くものである。ノーベル賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ氏、ハーバード大学経済学教授のリカルド・ハウスマン氏とダニ・ロドリック氏、ホゼ・アントニオ・オカンポ氏(元国連南米・カリビアン経済委員会長官でコロンビア政府の経済大臣)らを含む250人を超す経済学者が署名し、過去の米国FTAとBITは「通商相手国が資本規制を効果的に行う能力を極端に制限している」と指摘した。しかし、他の数カ国が金融安定化のための政策実施を守れる条項を提案したにもかかわらず、米国は過去のひな形を踏襲していることが、漏えいしたTPP資料から判明した。

●国内法が定義している「不動産」をはるかに超えた「投資」の定義により、一般的な国内政策が攻撃される可能性が増大している。漏えい資料中の「投資」の定義によれば、外国の裁判機関において数多くの非差別的国内政策が攻撃されることになる。この国内政策には、健康、土地活用政策、政府調達の判断、規制の許可、知的財産権、デリバティブのような金融商品の規制、公益事業の運営契約などが含まれる。(12.2条)新たな権利と保護は、TPPが法的効力を発揮する前から存在する投資にまで及ぶことになる。

●「投資家」の全般的な定義と確固たる「利益否認」条項が欠如しているため、TPP非加盟国出身の企業は、TPPが外国投資家や民間投資家と国家間の執行体制のために確立した特権を模索することができるようになる。また、この文書では「投資家」のことを、協定で定められた定義と同様、投資を行う個人もしくは法人と定義している。(12.2条)つまり、TPP署名国で法人化したTPP非加盟国の企業も含まれる。そこで、たとえばベトナムに拠点を置く中国政府所有の多くの企業のうち1社が米国に子会社を設立し、米国政府を相手に外国の裁判機関で損害賠償訴訟を起こすことができる。しかも、漏えい資料では「投資家」の定義のなかで、個人や法人がその当事国で実質的に事業活動をしている、もしくは受け入れ国で相当な金額の資本を費やしているかどうかを求めていない。このことは、過去の協定で深刻な問題をもたらしている。実際の投資活動を行っていない企業により、その国の政府が高額な外国の裁判手続きに巻き込まれることが起きたからだ。利益否認の文言について、過去の通商取引では、協定の当事国出身でない投資家は、取り引きの利益を否定されることがあるという条件が含まれている。表向きの目標は、多国籍企業による「ただ乗り」や「条約漁り」を防ぐことである。国籍の悪用に対抗するための境界線は、その投資家が当事国において「実質的な経済活動」を行っているか、またその企業がその協定の署名国以外の投資家に所有もしくは管理されているか否かである。しかしながら、このような「利益否認」の条文も特に厳しいわけではなく、たとえ1人または2人の担当者が当事国でちょっとした書類作業を行っているだけでも「実質的な事業活動」のに入るのである。このような低い基準がTPP文書に再び盛り込まれており、例えば中国やドイツの投資家が過剰な外国投資家保護を受け、私的な法の執行制度を利用するために、TPP参加国を経由して投資をおこなう道を開くことになる。

●自国の裁判制度の外で政府を訴えるとして、国内投資家は利用できず、その国の憲法、法律、国内裁判手続きの権利や義務に拘束されない手続き上の権利(セクションB)。国内法のもとで得られる権利よりも大きな権利を求めないかぎり、外国投資家が自国の裁判制度の外で申し立てをしようとする理由はない。さらに、TPP交渉国の多くはしっかりとした国内司法制度を有している。例えば、TPPの交渉国であるニュージーランド、オーストラリア、シンガポールは、汚職の管理および法の支配に関し、世界銀行から少なくとも米国と同レベルであると位置づけられている。しかし、左派右派を問わず憤るような方法で、漏えいしたTPP資料に含まれている私的な「投資家と国家」による執行システムは、国内の裁判所や法律を回避し、外国の裁判機関で政府を訴えられる権利を外国投資家および企業に与えている。自らの投資権利の毀損と将来の逸失利益に対する金銭的賠償を当該国の国庫に対し要求することができるのである。このことは、政府や国内企業に比べて外国企業に様々な方法で特権を与える、危険な司法制度のツートラック・システムを構築するものである。また、外国企業が外国の裁判機関を使って国庫を狙い、署名国に多額の負担を課すことにもなる。投資家から国家への申し立てが勃発することは、新たな懸念を生じさせる。TPP交渉国の元裁判官、法学者そしてその他著名な法律家たちは署名した書簡のなかで、次のように警告している。「最近の自由貿易協定(FTA)や二国間投資協定(BIT)、および投資家国家間の仲裁の執行に含まれている外国投資家保護の条項は、TPP に含められるべきではない。我々は、この制度が進展すれば、どれほど各国の司法制度が過小評価され、投資家と国家、その他関係者の力関係を司法上の紛争の公正な解決を損ねるようなやり方で根本から変化させてしまうかということを危惧し、この結論を導き出したものである。結論である」。

●外国に設置されているこの裁判機関は、民間企業を代表して国家を訴える法律家が「裁判官」の役を交代で務め、そのことにより利害の相反対立をもたらしている。漏えい資料には、民間分野の弁護士をそろえた世界銀行と国際連合の投資家仲裁裁判所に署名国が従う条項が含まれている。現在、投資家国家間の訴訟を扱う国際裁判所には市民に対する説明責任がなく、司法倫理基準や上告手段が欠如している。この制度において、(裁判官の倫理に反するような方法で、)これらの裁判機関の要員は、倫理に反するような方法で、投資家を擁護し政府を訴える企業弁護士と「裁判官」を行き来する民間分野の弁護士が担っている。訴訟を開始する企業は、裁判の場所を選択し、名簿のなかから裁判官を1名選出する。訴訟を受けた国家がもう1名を選出し、その2名で残りの1名を選出することになる(12.21条)


●外国の海外に設置された裁判機関は、政府に対し無制限の賠償金を国庫から支払うよう命令する権限を与えられる。たとえ政府がこれらの裁判で勝訴したとしても、企業側の訴訟に対抗して国家政策の正当性を主張するために、政府は貴重な財源を無駄にすることになる。そして、納税者の税金が裁判のための多額の弁護士費用や訴訟費用を支払うために使われなければならないのである(12.28条)。

●国内、国外の企業に適用される新たな政策が、処遇方法においてついて外国投資家の「期待」を損なう場合、投資家は賠償を請求できる。これは、投資家の期待した将来の利益を減少させ(間接的収用についての12.12条)、あるいは、従前の政府に対応するなかで投資家が受けていた可能性のある規制当局の審査水準見込み(最低基準すなわちMSTについて12.6条)に反した政府の行為(たとえば新たな環境保全の法律)に対して、損害を請求する権利を含むものである。しかし、漏えいされたTPP資料でも繰りかえされている文言をベースとした一連の危険なNAFTAの投資家対国家規定が策定されたのち、最近の米国FTAには付属文書が付け加えられた。その文言は、政府のどのような行為が「間接的収用」に該当すべきかを定義することを目的としている。この付属文書は、不十分なものとして批判されているものの(政府による規制政策のささいな変更を根拠にした異議申し立てがまだ許されている)、次のような有益な条項を含んでいた。「より明確にするため、投資家の期待が合理的かどうかは、関連分野における政府規制の特徴と範囲によってある程度決まる。たとえば、規制の厳しい分野のほうがそうでない分野よりも、規制が変更されないだろうという投資家の期待は合理的である、と認められる可能性は低い」。この文言は、漏えいされたTPPの投資に関する文書からは割愛されている。ただし、たとえこの条項が含まれたとしても、投資家対国家の裁判機関は、投資家保護の目的のために裁量権を保持することになる。漏えい資料には、単に政府が一般に適用する規制政策を改善したというだけの理由で、政府から外国企業への支払いを命ずるものが含まれている。実際に、外国投資家に対して保証された最低待遇基準と、間接的収用に対する補償の権利に関するNAFTAの文言が含まれたことは、TPP参加の政府が議員や公益擁護団体(訳注:公益のために活動する非営利の団体)に対して、この協定は規制に関する主権を守るものだと確約したことと真っ向から矛盾している。TPPにこれらの条項が入ることにより、国内外の企業に適用される法律に投資家が異議を申し立てる機会が多くなり、また、投資家対国家の裁判機関は、政府に対し、そのような政策への異議申し立てをおこなう外国投資家に補償を命ずる広範な裁量権を手にすることになるだろう。

●間接的収用に対する補償を請求する権利として、国内で活動しているすべての企業が満たさなければならない規制に関連する費用を、外国投資家が政府に要求できるようになるという点がある。国内法や国際法においてはこれまで、収用補償に対する政府の支払い義務は、不動産の物理的な接収に適用されてきた。たとえば、政府が高速道路をつくるために家を収用するときのようなものである。漏えいTPP資料では、投資家に「間接的」収用(12.12条)への補償の請求権を与えている。この間接的収用は外国投資の価値を単に減少させた規制やその他の政府の行為を意味すると解釈することができ、これまでもそう解釈されてきた。(米国)合衆国憲法の下では一般的に、「規制による収用」に対する補償は不動産に影響を及ぼす規制のみに適用されてきた。たとえば米国最高裁判所は、動産は、規制的収用の請求が通る根拠となる可能性は低いことを指摘している。動産の場合、政府は伝統的に商的取引を厳しく管理しており、(所有者は)新たな規制によって自分の財産の経済的価値が損なわれるかもしれない、という可能性に気付くべきである」としているのだ。しかも、投資協定の間接的収用条項は、政府による資産の取得が実際にあったかどうかとは関係なく、投資価値に対する政府措置の影響を根拠に補償を要求できると解釈されてきた。しかし支配的な国家慣習では、政府が資産を実際に取得したときのみ補償し、規制措置によって資産価値が目減りしたときではないということを前提に考えれば、間接的収用のこの解釈は、国家の一般的慣習を反映したものとして、正当化することはできない(収用に関し、過去の協定に対してTPPで提案された修正事項の分析は、このメモの次章を参照)。

●もっとも成功した投資家の補償要求に使われた条項が拡大する。過去の協定において、政府政策に対する投資家の異議申し立てを成功させた(そして論争のある)根拠は、投資家に対する最低待遇基準の保証、あるいは、それと密接に関連する「公正衡平な待遇」(FET)条項(12.6条)に違反するとの主張である。これまで裁判機関はこれらの条項を非常に広く解釈してきた。米国の通商投資協定の下で、「勝利」とされている22件のうち、約75%(16件)はFET違反であると判断された(対照的に国家による待遇違反はわずか6件で、うち3件が収用違反、3件がパフォーマンス要求違反。複数の違反を指摘されたものが数件)。FET違反のなかには、慣習国際法の下で長く理解されてきたように、「正義の否定」に関わるものがある。しかし、いくつかの裁判機関は、政府の規制的行為に対して「合理的な期待」であった投資家の主張を、単に否定したとしてFET違反と判決を下した。たとえば、米国とエクアドルのBITの下でおこなわれたオキシデンタル対エクアドルの裁判である。合理的な期待要件とは「投資が行われてきた法的及びビジネス環境を変更しない、という責任が確かに存在する」ことを意味するという裁決が下された。TPPには、これらの極端な解釈を未然に防ぐものは何も含まれていない。その代わりに、漏えい資料には、最近の米国FTAに含まれている付属文書がある。その文書は、待遇最低基準の条項が慣習的国際法の下、適切な基準を反映させようとしたものであると述べている。この場合、慣習的国際法とは、「法的責任の意味から、国家により踏襲されている一般的で一貫した国家慣習」を通じてつくられたものである。このような遠まわしな文言は、問題をきちんと解決するものではない。これまでの投資家対国家の裁判では、「待遇の最低基準」の解釈を実質的な国家慣習に基づかず、むしろ、ほかの裁判機関が示した基準の説明を単純に引用している。それらの裁判機関は基本的に、強化される投資家保護という「進化」した基準をつくる慣習法の手法を使ってきたのだ。TPPでは、この重大な欠陥が改善されていない。投資家をつい投資家対国家間紛争処理による攻撃に誘うような不確実性と予測不能性が残されたままになっている。

●国内外の企業に平等に適用する国内政策は、投資家のTPPの権利を侵害する可能性がある。TPP文書は、たとえ、その法律が表面上は中立的で、立法者が外国投資家に損害を与える意図がない場合でも、外国投資家自身のビジネス・モデルが原因で、その外国企業が法律遵守によりやや負担が増える可能性があれば、政府の行為(たとえば、新たな環境法の制定)が「内国民待遇」や「最恵国待遇」のルールに違反していると、投資家が訴えることを認めることになる。(12.4及び12.5条)。

●環境、健康、労働そして消費者の保護政策を守るための一般的な例外が存在しない。通商協定(米国との二国間協定ではないが)のなかには、国家が環境、労働、消費者の保護を推進している場合、いわゆる「一般的例外」により、協定の実質的義務からの逸脱を許容しているものがある。漏えい資料では、そのようなセーフガードは含まれていないことが明らかになった。代わりに、上記に述べたような、最近の米国の協定に含まれていた収用に関する標準付属書類が含まれている。これには「公衆衛生、安全、環境、不動産価格の安定(たとえば、低所得世帯のために住宅事情を改善しようとする処置を通じたもの)など、正当な公共福祉の保護のために当事者(政府)が立案・施行した非差別的規制行為」が、ある状況のなかで間接的収用になりうる場合を明確に考慮する、という文言が含まれている。以下に述べるように、ほかの国はこのような付属文書に対して、別の文言を提案している。

NAFTAモデルと比較して、新しいもの、異なるもの、より悪くなっているもの
過去、公益のための法律に対する一連の裁判外の申し立てにつながった条項を一言一句繰り返していることに加え、漏えいされた投資に関する資料では、次のようなことが明らかになっている。

●とりわけ米国の交渉者は、特別に極端なルールを押し付けている。たとえば、米国の交渉担当者だけが、署名政府との調達契約、政府に管理されている土地の天然資源の使用許可契約、公益事業運営の契約に関する紛争について、外国の投資家に国内の投資家よりもより手厚い権利を与えようと突き進んでいる(12.2条と12.18条(1)(a)(i)(B-C))。また米国だけが、国内の企業が国内法や同種の紛争を持ち込むのと同じ法廷を使用するよう外国企業に求めるのではなく、外国企業と政府間のこのような問題の紛争は、むしろ投資対国家間紛争処の裁判機関で解決されることを容認する道を追求している。米国を除くすべての国は、紛争に関する協議の要求が正式に通知されてから6か月後に、初めて特別な投資家対国家の制度の下で、申し立てを開始することを望んでいる。米国は、異議申し立ての開始期限を、請求(12.18.1条)を引き起こした政府の行為の6か月後にしたい考えで、投資家の異議申し立てが矢継ぎ早にもたらされることになる。

●オーストラリアのみが、論争のある外国投資家の裁判機関には従わないだろうと述べた。ほかに私的な投資家対国家の実施体制に従うことには反対している国はない。このことは、現在、米国とFTAを結んでいないTPP交渉国のニュージーランド、マレーシア、ブルネイ、ベトナムに新たな責任を負わせることになるだろう。


●数カ国が、投機的な金融取引やその他を規制する国家の権能を守る新たな例外を提案している。しかし、米国はこれらの提案を支持していない。自由取引義務の下で投資家の異議申し立てから社会保障制度を部分的に除外する、という防衛措置を提案している国も複数ある。

●政府政策の軽微な変更が、賠償を伴う間接的収用になりうるという投資家の請求を制限するために策定され、これまでの米国FTAに含まれていた説明が削除されている。ほとんどの米国FTAには、投資家が補償を受けられるようないわゆる「間接的収用」が生じたかどうかは、政府の行為の特徴や経済的影響、及びその行為が投資家の期待を妨げたかどうかによることを明言した付属書類が含まれている。上述のように、韓国FTAではその脚注で「規制が変更しないだろうという投資家の期待は、規制の緩い分野よりも、厳しい分野において合理性に欠ける可能性がある」という重要な説明が含まれていたが、これは削除されている。

●いくつかの国は紛争が国の債務や国の債務再建に関する場合、投資条項の全項目が完全に適用されるわけではないことを確約する条項を求めている(12.2条(cにおける投資の定義)。

●米国は、他国が提案し、これまでの米国FTAにも含まれている連邦主義的保護に賛成していない。漏えい資料と過去の米国FTAにおける義務のなかに「内国民待遇」があり、外国投資家が国内投資家と同等の待遇を受けることを要求している。これまでの米国FTAでは、連邦法に準ずる法(訳注:州、郡など自治体の法規)として、外国企業に対する待遇は連邦に準ずる自治体が国内企業を待遇するのと同様程度、優遇的に扱うことを意味すると規定した。言葉を変えれば、州や自治体の法は、単に別の州法、自治体法、国の法律よりも優遇的待遇を提供していないという理由で、「内国民待遇」基準に違反していることにはならないことになる。TPPにこの条項を含めることを支持しているTPP国もあるが、米国は支持していない(12.4.3条参照)。


●投資家が政府の行為により「投資家や投資に損失や損害が生じた」ことを示せる場合に限り、特別の投資家対国家間の紛争処理システムを発動させることができるように提案している国もあるが、米国を含む複数の国は支持していない(12.7.1条)。この文言が、実質的な経済的損失を証明できないような政策の廃止を狙って政府に圧力をかける安易な請求などを、うまく締め出すことができるかどうかは疑問である。しかし、この文言が取り組もうとした根本的問題はたいへん現実的である。補償の請求を開始するために、投資家が満たすべきセクションB(投資家対国家間紛争処理システムを記載)の基準は、最低限のものである。裁判機関の民間の法律家は時給が高額であり、通常、判決にかかわらず、政府と投資家が費用を折半しなければならないことを考えれば、訴訟や裁判費用の支払いを見込んだだけでも、政府の措置が抑制されてしまうことになる。

●投資家対国家間紛争処理(訴訟)に着手する前に、投資家に和解を促したり、国内行政を見直しさせることを求めるあらゆる斬新な「消尽」要件を入れることを、複数の国が推進している(12.17条)。米国は、国際法の基本原則である、いわゆるこうした手段消尽要件の権限強化を支持していない。ほとんどの請求が米国市民から外国政府に対するものであるという観点からも、米国はこのような政策を取っているともいえる。

●TPPの数カ国は、米国の収用に関する標準的付属文書にかえて、収用請求を制限する、完全に異なる付属文書(付属文書12-D)を推進している。この代替付属文書は、改善されているもののまだ問題が残っている。この文書では「政府による投資家資産の没収が深刻か、または無期限である場合、また公共の目的と釣りあわない場合」にのみ間接的収用が生じると記述されている。さらに、その措置が差別的だった場合、または投資家に対して国が事前に拘束力のある文書(たとえば契約や認可を通じて)による約束を反故にした場合に発生する可能性がとくに高い。しかしながら、ある国は、単に「非差別的規制行為、つまり、健康、安全、環境など正当な公共的利益に資するために、策定、適用された行為は、間接的収用にあたらない」とする、より強い文言を提案している。米国は、公共の利益に対してより明確且つ断定的な保護を支持しているとは思われない。

●消極的な環境関連の文言:このTPPは、これまでの米国FTAにみられた利益と損失を自ら相殺する「投資と環境」の文言が含まれている。その文言は次のとおり。「この章のなかに、国内の投資活動が環境保全を意識した方法で確実に行われるために適切だと考えられる、あるいはこの章と合致している措置を妨げるものはない」。しかし、この斜体の部分が明らかにするように、これは、この章の実質的義務に違反しないための政府の行為に対する単なる防御にしかなっておらず、その役割は弱い。しかしある国は、この文書に次のように読める追加の一節を提案している。「当事国は、健康、安全、環境的措置の緩和によって投資を促進させることは不適切だと認識している。したがって当事国は、投資家の投資部門における設立、取得、拡大、維持を奨励するために、こうした措置の放棄または制限、もしくは放棄または制限の提案を行うべきでない」というものだ。米国は、この積極的な文言(勧告的ではあるが)を支持していない模様である(12.15条)。

●投資家とはだれか?これまでのFTAのように「当事国の投資家」の定義は、投資を行っているか、「投資を試みて」いる当事国の投資家に限定される。過去のFTAと異なり、「投資の試み」の分岐点は、「ビジネスを始めるために資源や資本を送り込んでいる、あるいは認可や免許を申請しているといった具体的な行動、あるいは投資行動をとったとき」と定義されている。これは、保護の対象となる投資家の最低基準であり、この要件にすら合致していない投資家が、過去のFTAの下で保護されていたかもしれないことを考えると衝撃である。

●複数の当事国は、企業の社会的責任の奨励を勧告する新たな項目を提案している。米国は明らかに、この勧告的文言ですら支持していない(12.2条)。



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