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秋田児童連続殺人事件と岩手少女殺害事件に共通すること

秋田児童連続殺人事件と岩手少女殺害事件に共通することは警察の初動捜査の失敗とその後の捜査のあまりのひどさ。

要するに、罪を問われるべき被告は鈴香だけではなく組織ぐるみで「彩香ちゃん事件」を握りつぶし、豪憲君の殺害を阻止しなかった秋田県警なのである。それなのに実質警察と検察が手を組む刑事裁判で身内の犯罪を暴けれるわけがない。警察と鈴香被告との間にただならぬ関係があったとするなら、秘密を知る鈴香を死刑にすることはできないのだ。

だから私は拙著【「秋田連続児童殺害事件」」・警察はなぜ事件を隠蔽したのか(草思社07.10.31)】の中こう書いた
『県警と検察、そして畠山鈴香の三者だけが知る秘密なるものがそこにあるのではないか』





岩手少女殺害事件の全貌
http://www.youtube.com/watch?v=foeuItOKx2o&feature=PlayList&p=45B0016D19BD2622&playnext_from=PL&index=0&playnext=1



秋田児童連続殺人事件

2009年5月18日 畠山鈴香被告の上告取り下げが判明。無期懲役が確定。
2009年4月8日 被告側が上告
2009年3月25日 控訴審判決(無期懲役の判決)。検察側、弁護側双方の控訴を棄却
畠山被告、二審も無期懲役=長女への殺意認定-秋田連続児童殺害・仙台高裁支部 - 時事通信



http://blog.goo.ne.jp/hienkouhou/e/c14595ccd1cf3f3aab69b890ecb8959d

秋田児童連続殺人事件の不可解

2009年12月05日 | 社会問題
 秋田児童連続殺人事件の畠山鈴香被告は本当に子どもを二人も殺害したのだろうか?
 彼女は現在公判中で、たしか無罪を主張しているはずであった。
 2006年4月、自分の長女の彩香ちゃん(9)と、隣家の米山豪憲ちゃん(7)を殺したとされるが、よくわからない事件だ。
 だいいち動機がさっぱり見えない。動機がなければ犯罪はあり得ない。「ソーゾー君」がコメントで北朝鮮の日本人拉致も動機が見当たらないではないかと指摘されていたけれど、それは正論だ。

 私はあの事件も冤罪ではないかと疑っている。

 親殺し、子殺し、兄弟殺しがしきりに報道されるので、いかにも親が子に冷たく当たり、ついには殺してしまうこともあり得ると、私たちは思いがちである。
 また畠山鈴香被告は、ニュースやワイドショー、あるいは週刊誌でさんざん悪者扱いされた。報道カメラマンに悪態をついたり、どついたり、警察車両に文句を言っている映像を何度も何度も見せつけられると、彼女が否応なく普通じゃない女、タチの悪い女という印象を誰もが抱かせられる。

 だから畠山鈴香被告が裁判で裁かれる前に、大衆は「かわいいわが子に手をかけるなんて、鬼よりひどい女だ。死刑にすべきだ」と思うようになっていた。
 マスゴミも早くから「秋田県児童連続殺人事件」として取り上げている。「連続」かどうかもわからないうちに…。

 最初、発端は畠山鈴香被告が彩香ちゃんの失踪を警察に届け出たことであった。警察は彩香ちゃんの遺体が発見されると、ごく近所の川に一人で遊びにいって転落(すべって)死したと発表した。
 ところが畠山鈴香被告は、警察に抗議をはじめ、再捜査を求めている。町中にチラシを配って協力を呼びかけてもいる。
 わが子を殺しておいて、こんな「寝た子を起こす」ようなことをするだろうか? するわけがないじゃないか。

 もし殺していたのなら、再捜査など要求するはずがなく、警察が事故で処理してくれればホッとするのが当たり前だ。

 地元紙のインタビューにも、畠山鈴香被告は応じている。犯人ならそんな露出は避けるだろう。
 彩香ちゃん殺害の直接の動機について、畠山被告は彩香ちゃんが「だだをこねた」ことから衝動的に殺害したと供述しているそうだが、それだけでいくら何かに彼女がイライラしていたとしても娘を殺せるだろうか。

 いろいろネットでの情報では、マスゴミ報道とちがって藤里町の団地の人たちと家族ぐるみで仲良く付き合っていたそうだ。
田舎はそれが当たり前で、都会ならいざしらず、周囲と溶けこまない変人では生きていけない。濃密な社会関係が形成されているのだ。
 畠山鈴香被告が生活に困っていたのが事実でも、一部報道にあったような彼女が自宅売春なんかやっていたら、すぐに町中の噂になる。カネに困ってそういうことをせざるを得ないなら、どこか見知らぬ街に行ってやるだろう。

 娘の失踪(死)を警察がちゃんと捜査してくれないと、抗議のチラシを作って配布することができたのは(町の人たちが受け取ったのは)、なにより町で彼女が良好な人間関係を作ってあった証左ではないか。

 しかし、いったんあのようにマスゴミが東京から押し寄せ、彼女の家を取り巻いて監視し、警察も張り込みを始めれば、田舎の人たちは「危うきに近寄らず」の態度をとるようになる。真犯人の目星が近隣の人にあったとしても沈黙を守る。畠山鈴香被告にも冷たい態度を取らざるを得なくなる。
 だから事件が大きくなってから、現地でマスゴミが取材したことは大きく間違いが含まれているとみなければなるまい。

 第二の事件はさらに不可解である。
 学校から下校途中の米山豪憲君を自宅に呼び込んで、絞殺した、と畠山鈴香被告が供述したと、なっている。あの騒動の渦中で、真っ先に疑われるような、すぐ足がつくような殺し方をするか? 
 しかし、これも地元紙の最初の報道では「自宅に帰ったら死体があった」と彼女は証言したのだ。

 私は彼女のその証言のほうが信用できると思う。
 その理由は、高橋清隆氏が『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)でこう言っているからだ。

 「(マスコミが)うその事件報道を時折、大々的に行うのはなぜだろう。鈴木宗男氏は植草一秀氏のように、国策逮捕による見せしめもあるだろう。しかし、政治力もない一般人をさらし者にするのをどう考えたらいいのか。しかもやっていない人を。もちろん畠山被告や三浦一義元被告のように警察に抗して真犯人を突き止めようとした腹いせの要素もあると思われるが、それだけだろうか。
 恐らく、体制維持のためにいけにえに違いない。極悪人が近所を徘徊しているのではないかと不安になれば、警察権力への依存心が強まる。」
 (以上、引用)

 またこの文章の前には、
 「『悪魔が日本を嘲笑っている』有賀裕二(第一企画出版)によれば、支配者は警察予備隊として発足させた自衛隊の内部組織を使って数々の事件を起こしてきたという。いずれにしても、警察が手を出せない特権集団が暗躍していることは間違いなさそうだ。」
 とも書かれている。
 おそらくそれが正しいであろう。権力者とくに世界支配を企むフリーメーソンらが、自分ら以外の人間や組織を自由にさせておくわけがないと知るべきなのである。

 先日、亡くなった中川昭一前財務大臣はいかにも睡眠薬の飲み過ぎで死んだかのようになっているが、先方も学習するのであって、ローマでの「もうろう会見」が陰謀であったことがバレバレになってしまった、下手なやり方だった。または、松岡農水大臣のような殺し方では一部に疑惑が生じるよう下手を打ったのだ。今度はそんな疑念が生じないよう、完璧を期したはずである。

 高橋清隆氏は先の著作で、宮崎勤氏が容疑をかけられた連続幼児誘拐殺人事件は、消費税が導入され、国民の不満が高まっているころであったこと、また酒鬼薔薇事件は消費税が5%に引き上げられた直後だったことを記している。
 つまりは、過激な猟奇殺人事件とか有名人の事件や醜聞というものは、大衆の憂さ晴らしになるのであって、それを狙って支配者が仕掛けるものであろうと、読めるのだ。

 畠山鈴香被告が米山豪憲君を殺害したとされる動機(?)が極めてスジが通っていない。
 「彩香ちゃんと豪憲君の姿が重なったから、発作的に殺した」なんてことがあり得るわけがなかろう。理由になっていない。普通に考えればそうなる。
 ところがわれわれは、マスゴミの報道でいかにも親殺し、子殺し、あるいは無差別殺人事件に慣らされているので、「そういう精神的におかしい人間が出てきても不思議ではないのかな」と思わされる。
 だからマスゴミにわれわれは良いように洗脳されているのだ。






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No.51  秋田連続児童殺害事件・秋田県警が犯した大罪/【1】鈴香容疑者はなぜ豪憲くんを殺害したのか?
発言者:黒木昭雄
発言日:7/20 10:12

 先ず一連の時系列を示す。

2006.4.9
秋田県藤里 町に住む畠山彩香ちゃん(9)が行方不明になる。
5.17
彩香ちゃんの一軒隣りに住む米山豪憲くん(7)が行方不明になる。
5.18 
彩香ちゃんが遺体となって発見された場所から約3キロはなれた土手で無造作に放置された豪憲くんの遺体が発見される。
6.4 
彩香ちゃんの実母畠山鈴香(33)が豪憲くんの死体遺棄容疑で逮捕される。
6.25 
鈴香、豪憲くんの死体遺棄で起訴、豪憲くん殺害容疑で再逮捕。
7.18 
鈴香豪憲くんの殺害容疑で再逮捕。

 連続殺人事件の犯人が捕まると、人はとかく第1事件の発生から全体像を考え始める。今回の事件に当てはめると彩香ちゃん殺人事件だ。だからマスコミはこぞって鈴香容疑者の過去を洗いだし、育児放棄や鈴香容疑者の身勝手な性格などから人間像にせまる。それは事件の全体像を検証すうえで重要なピースだといえるが連続殺人事件のメカニズムを解き明かすためにはいささか遠回りのような気がしてならない。現時点において事件の全容を推理する上でもっとも重要なのが最後の犠牲者となった豪憲くん殺害事件の謎を解き明かすことだと私は考えている。つまり、なぜ鈴香は豪憲くんを殺害したのか?だ。だが、鈴香容疑者はいまだに人を納得させるだけの合理的な犯行動機を語っていない。
 以下は推測を含めた豪憲くん殺害事件の全容である。時間の都合上段階的に書くが、その点についてはご容赦願いたい。
 
 結論から言うと、私は豪憲くん殺害の真の動機は金目当てだと考えている。一部の報道では、鈴香容疑者が彩香ちゃんを自宅から連れ出すところを豪憲くんに見られたのでそれで鈴香容疑者が豪憲くんの口を封じたのではないかと言われている。しかし考えて欲しい、もし口封じが豪憲くん殺害の真の動機なら、なぜ鈴香容疑者は彩香ちゃんの殺害から1ヵ月以上も経過した5月17日になって殺害を実行したのか。殺害するほどの危機感を持っていたとするならもっと早い段階で殺害を決行していたはずだ。それだけではない。鈴香容疑者が彩香ちゃん殺害の直後から豪憲くんの殺害を考えていたとするなら普通はビラを配るなど目だった行動は取らないだろう。また、豪憲くん殺害時の状況も確定的信念と綿密な計画性を感じさせるものではない。鈴香容疑者はいつ人が来るかもしれない自宅の玄関先で豪憲くんを殺害したのだ。そのあたりから推測すると鈴香容疑者に殺害の意思が芽生えたのは豪憲くんがたまたま鈴香容疑者の自宅の前を通りかかった時であり、豪憲くんがまんまと鈴香容疑者の誘いにのって玄関に入った瞬間が殺害を決意した時であると考えた方が合理的なのである。後述するが、鈴香容疑者の豪憲くん殺害の動機からすれば、豪憲くんは帰宅する一歩手前のところで獲物を狙う通り魔に襲われたようなものなのだ。
 遺体となって発見された豪憲くんの遺棄状況にも納得できない点がある。もし豪憲くんの口封が殺害動機なら犯人は遺体を山中などに埋めるなどしてできるだけ遺体の発見を遅らせるように偽装するだろう。だが豪憲くんの遺体は翌日午後彩香ちゃんが発見された場所から程近い土手の草むらで発見された。まるで、彩香ちゃんの死亡原因と豪憲くんの死を結びつけるように……
       

No.52  秋田連続児童殺害事件・秋田県警が犯した大罪/【2】彩香ちゃん殺害の動機
発言者:黒木昭雄
発言日:7/20 18:10
鈴香容疑者はいまだに米山豪憲くん殺害の真の動機を語っていない。幼い二つの命を奪ったことで鈴香容疑者自身が死刑を身近に意識しているからだ。豪憲くんの殺害動機が「金めあて」だとしたら検察は間違いなく死刑を求刑するだろうし、裁判所も求刑通りの判決を下す可能性が高い。目まぐるしく変わる供述は、それらを意識しているからに違いない。
 では、鈴香容疑者はなぜ愛娘の彩香ちゃんを殺害したのか。
 最新の報道によると事件当日鈴香容疑者は「彩香がサクラマスをみたい」と言い出したので大沢橋に連れて行ったと供述しているという。ところが日没を過ぎていて川面が見えなかったことから「もう帰ろう」と鈴香容疑者が言うと彩香ちゃんが駄々をコネたので、ストレスとイライラが重なり、(自由になって)東京に行きたいという思いもあったことから、大沢橋の欄干から彩香ちゃんを突き落としたと供述しているという。しかしこんな身勝手な供述を鵜呑みにする人はいない。鈴香容疑者は、彩香ちゃんの我がままが原因で突発的に殺意が芽生え、発作的に彩香ちゃんを橋から突き落としてしまったと言いたいのである。
 ここで鈴香容疑者の供述の矛盾を指摘しておく。
●仮に、「サクラマスを見にいきたい」と彩香ちゃんが言ったとしても日没を過ぎた時刻に川面など見えるはずがない、ふつうなら日を改めるはずだ。
●育児に無関心な鈴香容疑者がこの時に限って大沢橋にいくとは思えない。
●日ごろから我慢に馴らされた彩香ちゃんがサクラマスが見えないからといって駄々をコネるとは思えない。
 つまりこれらの供述は「減刑」を狙ったミエミエの鈴香容疑者の言い訳であり「計画的殺人ではなかった」と言いたいがための自己弁護にしか過ぎない。

 それらを踏まえて供述を逆さまに読みとるとこうなる。
 彩香ちゃんを日没後に連れ出したのは目撃を阻むためだ。そして鈴香容疑者はこういった。
「ここから下を覗けばサクラマスがみえるよ」
 鈴香容疑者は欄干の一番下の隙間から川面を覗くように彩香ちゃんに勧める。そして、
「お母さんが足を持ってあげるから怖くないよ」
 そして、掴んでいた彩香ちゃんの両足を持ち上げるげると、川面に向って押しだ。こうして母親を信じて疑わない彩香ちゃんは真っ逆さまになって川床に転落していった。
 数日前、彩香ちゃんの頭蓋骨と頸部の骨が骨折していたと毎日新聞がスクープしたが、もしこの推測が事実なら、約8メートルの高さから転落した彩香ちゃんは川床に突き刺さるようにして落下する。彩香ちゃんの頭蓋骨と頸部の骨が骨折していたという記事にガッチする

 彩香ちゃんの死因は「溺死(水死)」だとされているが、真っ逆さまに転落したと仮定すると死因に不自然な点は見られない。頭部が川床に激突する直前に彩香ちゃんが川の水を飲んだ可能性があるからだ。もしこの時水を飲んでいなかったとしても、即死でない限り絶命する寸前に水を飲んだ可能性もある。
 本日放送の「今日発プラス」(TBS)のなかで、最新のニュースだと前置きしてからキャスターがこう言った。
「共同通信によると、彩香ちゃんの骨折に関し、生活反応があった」
 彩香ちゃんは溺死する前に骨折したという意味だ。そして番組はこう推測を続けた。
 暴行を受けて頭部と頸部を骨折した彩香ちゃんは鈴香容疑者と別の誰かによって担ぎ出され、静かに川に流された。
 大きな的外れとまでは言わないがこの説に私は賛成できない。「頸部骨折」の原因に言及していないからだ。
 普通、頭蓋骨や首の骨は簡単には折れない。それに首の骨が折れた人間はさほど長くは生きられない。もちろん大沢橋から突き落としたという鈴香容疑者の言葉も鵜呑みにはできないが、鈴香容疑者には、時に、瞬間的に、事実に極めて近い言葉を吐くクセがあるから(逮捕前のマスコミ取材など)、ひょっとしたら「橋」から突き落としたという説だけは本当のことかもしれない。
 しかし、番組の推理も捨ててはおけない部分がある。
 例えば、自宅もしくは別の場所での強烈なセッカンだ。それは「リンチ」のようなものと考えてもいい。もし暴行を繰り返すうちに彩香ちゃんが瀕死の事態になったとしたら鈴香容疑者は何とかして事故に見せかけたいと考えるだろう。だとすると、TBSの推測もあながち的外れではないのかもしれない。だが、仮にそうだったとしてもすべての疑問が払拭したわけではない。彩香ちゃんの顔面にそれなりの殴打痕がないからである。
 
 私はこれまで多くの事件を扱ってきた。ジャーナリストに転身してからも「栃木リンチ殺人事件」や「神戸大学院生殺人事件」など、強烈なリンチによる殺人事件を徹底的に取材している。しかし、たとえ凄惨なリンチ殺人事件であっても、頭部や頸部を骨折させられた被害者はない。むしろ痕跡としてあるのは顔面に残されたむごたらしいほどに腫上がった傷ばかりなのである。もちろんすべての事件を同列に扱うことはできないが、骨折の原因がセッカンだとするなら、とてもではないがハンパなセッカンではなかったはずだ。それなのになぜ彩香ちゃんの顔面には殴打痕がないのだろうか。極めて不自然だという以外に言葉もない。。

 さて、大沢橋の目撃証言である。
 これは極めて重要な証言だといえる。彩香ちゃん殺害の罪で鈴香容疑者を起訴できるか否かの分水嶺だと言ってもいい。だからこそ警察もこの証言をモトに鈴香容疑者を追い詰め、「大沢橋」という橋の名を引き出したのだろう。だが、まだまだ安心することはできない。たとえ大沢橋で鈴香容疑者と彩香ちゃんが目撃されていていたとしても、簡単には、大橋橋が殺害現場だと断定できないからだ。
 もしかしたら「大沢橋」に鈴香流のトリックが隠されているかもしれない――
<つづく>


No.54  秋田連続児童殺害事件・秋田県警が犯した大罪/【3】不可解な報道
発言者:黒木昭雄
発言日:7/21 01:08


突然こんなニュースが飛び込んできた。

********
秋田県藤里町の連続児童殺害事件で、畠山鈴香容疑者(33)が、長女彩香さん(当時9)が行方不明になった後に近所で配った情報提供を求めるビラは、畠山容疑者が家族から「再捜査を求めるべきだ」などと勧められた結果、作った可能性が高いことが20日、県警捜査本部の調べで分かった。
 ビラは、彩香さんのカラー写真入りで手書き。身長や体重、行方不明時の服装などを載せ、「4月9日午後4時以降の行動がわかりません」と目撃情報を求めていた。
 家族の勧めを無視して何もしなければ怪しまれると思いビラを作った可能性が高く、同容疑者が積極的に犯行を偽装しようとして作製したわけではない、とみている。
********

どこからもらったネタかは知らないが、これでは警察情報の垂れ流しである。たとえ「県警捜査本部の調べで分かった」とされても気持ちのいいものではない。なぜなら、この部分はこの事件を占う上で極めて重要なところだからだ。
事実を報じる新聞記者なら自分の足でウラを取るべきだ。「家族」という限り取材対象者が途方もないほど多いわけではない。
ついでに言わせてもらう。
百歩譲ったとして、
たとえビラの作成と配布の動機が家族からの「再捜査を求めるべきだ」という勧めであったとしても、彩香ちゃんの遺影写真をもって参加した運動会のあの鈴香容疑者の奇怪な行動はなんと説明するのか。あれも家族からの勧めだったというのか?
あの姿は、残酷な仕打ちを受けた母親でも考えつかないパフォーマンスだ。
記者ならもう少し頭を働かせて記事にしてほしい。


No.55  秋田連続児童殺害事件・秋田県警が犯した大罪/【4】不可解な報道の追記
発言者:黒木昭雄
発言日:7/21 11:40

鈴香容疑者が配布した「目撃情報を求めるビラ」の製作意図について、私は6月13日の時点でこう推測していた。
http://www.akuroki.jp/h2_tree/treebbs.cgi?log=43
その内容(製作及び配布意図)は今回の記事と酷似している。つまり推測が的中していたと言うことになる。だが、じつは肝心なところに大きな違いがある。繰り返しになるが、ビラを配布した鈴香容疑者の動機を県警はこう伝えている。
「家族から『再捜査を求めるべきだ』などと勧められた」
この違いが分るだろうか。
県警の発表だと「自発的」ではなかったと読める。つまり鈴香容疑者はビラの配布はカモフラージュ(=計画性はなかった)ではないと主張しているのだ。もちろん真意の程は分らない。でも、鈴香容疑者がとった行動は明らかに県警の捜査体制に不満を示したものである。すなわち「事件だ」と主張しているだ。 
だがこんな話もある。
鈴香容疑者は彩香ちゃんが行方不明になった直後「彩香は川に行って石を集めることがある」と警察の事情聴取に答えている。これは石を拾いに行った彩香ちゃんが誤って足を滑らせて川に転落したことを思わせる「事故」を主張するための誘導だ。ところがその後鈴香容疑者の証言が大きく変わる。
「彩香は一人では川に行かなかった。水遊びが嫌いだった」
 この証言の違いはいったい何なのか?
 結論をいう。
 じつはこの証言の食い違いの隙間に豪憲くんが犠牲になった「児童連続殺人事件」の動機が潜んでいる。と私は考えている。
 
 これから現地(秋田)に向かうので詳細を書く時間がない。だからこの部分については稿を改めざるを得ないが、私は言いたい。少なくともこうした背景がある以上、書くべき内容は取捨選択するべきだし、報道する以上マスコミはきっちりと矛盾を指摘しなくてはいけない。
 余談だが、なぜ新聞やテレビは安易に警察のスピーカーになるのか? 
 まさか記者クラブ制度がそうさせるとは思わないが、警察の責任を追及する矢先に口を開けて餌を貰うごとくのマスコミの姿勢は感心できない。そして、
 警察庁長官が秋田県警に檄を飛ばしたと報じられているが、これさえもがパフォーマンスだとなぜ気づかないのか。現地の旗色が悪くなると「ワシらは知らん」と決め込むのが今までの警察庁の姿勢ではないか。それなのに「やっと警察の一番偉い人が出てきた」などと喜ぶキャスターもいる。バカじゃないか?
 警察庁のパンフレットにはこう書かれている。
「警察庁長官は警察庁の掌握事務について、都道府県警を指揮監督している」
 警察庁長官は今まで秋田県警の何を指揮監督してきたのか? 
 嘘ばっかりじゃないか!
 

No.56  秋田連続児童殺害事件・秋田県警が犯した大罪/【5】崩れた豪憲くん殺害の動機
発言者:黒木昭雄
発言日:7/23 20:29
 今回の秋田行きは、本日(7.23)昼過ぎから放送される予定になっていた「サンデースクランブル」(テレ朝系)で流すためのⅤ撮りのためだった。1泊2日という過密日程ではあったが事件現場を目前にするとそれまでの仮説はより強固なものになる。そして現場独特の空気を感じ取ることで新たなる発想が生れた。まずは、私を現場に連れて行ってくれたテレビ朝日と取材クルーの皆さんに御礼申し上げたい。
 新たに浮かんだ疑問や発見については【6】以降で詳細に書くつもりだが、今回はいまだに残る『豪憲くん殺害』の動機ついて記しておきたい。
 
 本稿№41・秋田小1殺害事件【5】で私は「信じられない」としたうえで鈴香容疑者が自供したとうい豪憲くん殺害の動機を書いた。実の娘の育児さえも放棄していた母親には「ほかの子どもたちは元気なのに、彩香はなぜいないんだろう」などという感性はないと判断したからだ。だが、その後鈴香容疑者は彩香ちゃん殺害を自供した。つまりこの自供によって豪憲くん殺害の動機とされる言い訳はものの見事に吹っ飛んだのである。だが私は他のマスコミと同様に彩香ちゃん殺害に目を奪われ、疑問の出発点である「豪憲くん事件」をおろそかにしていた。
 ふとそれに気づいたのは豪憲くんが殺害されたとされる鈴香容疑者自宅の玄関先で両手を合わせているときだった。
「……なぜ豪憲くんは殺されたのか」

 秋田県警は豪憲くん殺害容疑で鈴香容疑者を逮捕してから1ヵ月半以上も経った現在に至っても鈴香容疑者から豪憲くん殺害の動機を引き出せていないということになるのだ。 これは異常という以外にない。しかもである。今回同行した取材クルーが掴んだ情報によると、鈴香容疑者の自宅から押収したブツのなかに「犯罪被害者等給付金制度」に関する冊子が含まれていたというのだ。これは鈴香容疑者が犯罪被害者給付金制度の存在を知っていた事を裏付ける資料であるばかりか、鈴香容疑者に正当な裁きを与えるために絶対に必要な材料である。それなのに、これだけの材料がありながら秋田県警は幼い二人の命を奪った畠山鈴香容疑者から一切供述を引き出せてはいない。この体たらくは、捜査能力の有り無しではない。捜査を遅滞させる「足かせ」があるのではないかと私は穿って見ている。

No.70  彩香ちゃんの殺害現場に行ってきました
発言者:黒木昭雄
発言日:4/09 10:21

秋田県の藤里町に住む畠山彩香ちゃんが殺害されて今日でまる1年。彩香ちゃん事件こそが「秋田連続児童殺人事件」の入り口でした。
「警察がしっかり捜査していれば後に豪憲君は殺されなかった」いまでもそう思います。

暖冬の影響を受けて藤里町に雪はありません。でも、それでも雪解けの冷たい水が彩香ちゃんの遺体が発見された藤琴川の中州をゴウゴウと洗っています。

増水した中州は、昨年の夏に訪れた時よりも、はるかに小さくなっていました。そうなると、彩香ちゃんの遺体は中州の石ころに阻まれて止まっていたと十分に想像できます。

否認に転じた畠山鈴香被告。
裁判所が「再検証」を指示したら・・・
鈴香被告に無罪判決が下されるかもしれません。




No.98  秋田連続児童殺害事件 ある意味予測された結末 
発言者:黒木昭雄
発言日:4/15 11:32
秋田連続児童殺害事件 ある意味予測された結末 

秋田2児殺害 畠山被告が上告、仙台高検は断念。
豪憲君の父  
検察よ「戦ってほしかった」
週刊朝日<2009.4.24号>

秋田県藤里町で06年に起きた連続児童殺害事件で、畠山鈴香被告(36)は、一審に続いて控訴審でも無期懲役の判決を言い渡された。4月8日の上告期限当日、仙台高検は上告を断念したが、鈴香被告側はギリギリになって上告した。

これで死刑判決はなくなった――。

「警察の初動捜査のミスが影響した」
との向きもあるが、私にすれば、警察と検察が仕組んだ予測した通りの判決である。


拙著「秋田連続児童殺害事件」」・警察はなぜ事件を隠蔽したのか(草思社07.10.31)
で書いたが、そもそもこの事件は、能代署の意向を汲み取った警察指定医が、秋田医大法医学教室の司法解剖結果を捻じ曲げ、「遺体にはめだった外傷がなかった」とする虚偽事実を書くことで、警察犬までも使って事実を捏造した能代署の犯人隠避事件(彩香ちゃん殺害事件)を許したのである。
この時、「彩香ちゃんの遺体の頭部と頸部に骨折痕があった」とありのままを書いていれば、彩香ちゃんが事故死とされる事はなく、当然、米山豪憲君が殺害されることもなかった。
要するに、罪を問われるべき被告は鈴香だけではなく組織ぐるみで「彩香ちゃん事件」を握りつぶし、豪憲君の殺害を阻止しなかった秋田県警なのである。それなのに実質警察と検察が手を組む刑事裁判で身内の犯罪を暴けれるわけがない。警察と鈴香被告との間にただならぬ関係があったとするなら、秘密を知る鈴香を死刑にすることはできないのだ。
だから私は拙著の中こう書いた
『県警と検察、そして畠山鈴香の三者だけが知る秘密なるものがそこにあるのではないか』
と。


遺族の心情を思えば、憎きは犯人は豪憲君を殺害した鈴香被告であろう。だから強く死刑を求めるのは当然のことだ。しかし、それだけでは真実を暴く事はできない。「検察に見放された」と嘆いたところで豪憲君が殺された本当の理由を引き出すことは出来ない。敵は強大な権力を持つ警察だからである。大切なのは勝敗の行方ではない。尊いのは民事で戦い、これまでに抱え込んだ疑問をぶつけその経過の中で真実を暴くことだ。それ以外に警察が何をしたのか、警察が何をしなかったのかを暴き出す方法はない。

さて、話しは長くなるが、拙著のプロローグ、『疑惑の捜査』の全文をこの場に残しておきたい。何らかの参考になればありがたいという思いからだ。

 ※ ※ ※

2006年春、世界遺産『白神山地」の入口に位置する秋田県の小さな町で相次いで幼い子供の命が奪われる事件が起こった。
 第一の事件は、「友達に人形を見せに行く」と母親に言い残したまま行方を絶ったとされる町立藤里小学校4年生の畠山彩香ちゃん(当時9歳)が、翌日、自宅から8キロ離れた川の中州で遺体となって発見された事件だ。
 警察は『事件と事故の両面で捜査していた』と後に言うが、彩香ちゃんの死因は水死とされ、捜査は継続されることなく、またたくまに事故死扱いにされた。
 そして第二の事件が起きたのはそれから一ヵ月ほど経った日の午後だった。下校途中に忽然と姿を消した藤里小学校1年生の米山豪憲君(当時7歳)が翌日、自宅から8キロ離れた川岸の草むらで絞殺体となって発見されたのだ。
 二人は、約30世帯が静かに暮らす団地の中の二軒隣に住む仲良しだった。
なぜ豪憲君が殺されたのか。まえまえから彩香ちゃんの死因に疑問を持っていた住民はいきり立った。
「警察が彩香ちゃん事件をきっちり捜査していれば、豪憲君は殺されなかった」
住民が次々に警察の捜査態勢を批判するなか、犯人と目される女性の存在が言葉の端々に透けて見えはじめた。ところが警察は、豪憲君が殺されてもめだった動きをみせず、メディア対策を口実に女性が身を寄せる実家の監視を続けてマスコミをあおり、意味もなく時間を費やしたのである。
 私がこの報道に触れて奇妙に思ったのは、事件の本質よりもむしろ、そうした警察の動きだった。
「事件にならなければ警察は動かない」とは、今までにさんざん聞かされてきた言葉だが、秋田県警のそれは捜査の怠慢などと言えるほど、なまやさしいものではない。
秋田県警は女児の遺体が発見された翌日の広報文に「(彩香ちゃんは)自宅近くの藤琴川の岸辺で遊んでいるうちに、川に落ちて流されたものとみられる」などとでたらめを書き連ね、事故を補強するため、警察犬の活動状況まで捏造していた。まるで犯人をかばい立てするかのように……。
 一方、豪憲君を殺害したとして逮捕されたのは、マスコミによって犯人視されていたとおりの女性だった。彩香ちゃんの実母、畠山鈴香(当時33歳)である。逮捕時の鈴香は豪憲君の殺害動機をこう話したという。
「なぜ彩香はいないの、なんでほかの子たちは元気なのに、うちの彩香がいないんだろう。切なくて、苦しくて、胸が張り裂けそうになった」
まるで愛娘を失った母親が衝動的に他人の子どもを殺害したかのような供述だ。
だが、その後、鈴香は彩香ちゃんの殺害を自供し、豪憲君殺害の動機そのものが宙にういたままになった。
 一方、秋田地検はその後も豪憲君殺害の真の動機を引き出すことなく、豪憲君と彩香ちゃんの殺害容疑で鈴香を起訴、事の真相解明は法廷に持ち越されることになった。
本文中で指摘するように、彩香ちゃん事件における警察の捜査にまつわる疑問は8項目にも及んだ。それらは、はじめから鈴香を逮捕しないと決め付けていたとさえ思えるほど奇異なものである。
 現在、鈴香の弁護人は豪憲君殺害について心神耗弱を主張し、彩香ちゃん殺害については過失致死罪を主張している。
たび重なる供述の変遷から、マスコミは、
「ウソをつくことが真実だと思い込んでいるのではないか」(つまり、自分でついたウソを、時間がたつと真実だと思い込んでしまうのではないか、といった疑問)
「とっさにウソをつく癖がある」
「人のせいにする癖がある」
「矛盾を突かれるとすぐにウソをつく」
 などと鈴香を評する。だが、私は鈴香がとびきりのウソつきだとは思っていない。
むしろ罪を軽くしたいと考える犯罪者にとって、この程度のウソは普通なのだ。それどころか鈴香の虚言癖は警察のリーク(故意に情報を漏らすこと)によって宣伝されているともいえる。
 目的は、警察のメンツのためだ。
 なぜなら、にわかに信じられないだろうが、彩香ちゃんへの殺人事件に関して、鈴香が否認を貫いたら、無罪判決が下る可能性があるからだ。
そもそも「事故」として処理した事案に「殺人」を立証するだけの証拠などあるわけがなく、再逮捕さえ危ぶまれているのだ。つまり、警察と検察は「ウソつき=手ごわい女=鈴香」というイメージを定着させることで無罪判決が出たときのための言い訳にしようとしているのではないかと、私には思えてしかたがない。
『子どもを亡くした父親の心中は察するにあまりあるが、彩香ちゃんの事件は極めて特異で、難しい事件だったと理解していただきたい」
 県議会の質問に答えた杵淵智行秋田県警本部長のこの言葉がまさにその伏線だ。詳細は本文で述べるが、これほどの事態を招きながらたった一人の処分者も出さずに済ませた秋田県警のしたたかさに、きっと読者は驚かれることだろう。
 なお、本書は私が現地を踏査した記録ではあるが、裁判が進展中の現状においては断定できないことも多々ある。それらについては報道された内容に加え、取材から得た情報を元に推論を組み立てることにした。




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